バリアフリー上映

仕事帰りに映画を見てきました。
阿部寛主演の『青い鳥』

四条烏丸にあるシネマの会員になってるので 時々思いついたら行くんだけど
ここは結構マイナーで良い作品がかかってます。

知らずに行ったら この日はバリアフリーでの上映でした。
耳の聞こえない人のために 字幕がついていて
目の見えない人のために 生の音声ガイドがありました。
例えば、『道を歩いてくる一人の男の足元。。履きふるした靴
     バスに乗り込む男。。。バスは坂道を下る。。。
      車窓に冬の街が広がって。。』
 と状況が映画の音に邪魔にならないように配慮して活弁式に進みます。
中途失明して 好きだった映画をあきらめる人も多いらしい。

この運動は 10年くらい前から始まったそうで この映画館では2,3か月に一作品
こういったバリアフリーの上映をしているそうです。
市内の大きな映画館でもこの春から試みられることになったそうです。


さて、『青い鳥』 
昨年夏に新潮社から刊行された 重松清著の表題作の映画化だそうです。
ある中学でいじめがあって いじめられた生徒の自殺未遂があり
担任も休職して、臨時教員としてやってきた 阿部寛演じる村内先生と
子供たちの1ヶ月間の交流を描いています。

村内先生には 吃音というハンディキャップを持っています。
そのことをマイナスに捉えるのではなく、うまくしゃべれないからこそ
ほんとに伝えたい大切なことを本気の言葉で 子供たちに伝える
人間対人間として 真の暖かさで 生徒たちに向き合うのです。
                      (一部 解説より引用)


いじめられた生徒は転校して今はいませんが 
その事件によって 実は周りの生徒も深く傷ついているのです。
しかし、学校は反省文を書かせることによって 過去のことにしようとした。
それも全員に何度も何度も書き直させて原稿用紙5枚分になるように。。。

村内先生は 『忘れるなんて卑怯だ』 と言いました。
覚えておくのが君たちのの責任なんだと。

一般社会でもありますよね。
記者会見で並んで頭を下げて 誤って無かったことにしてること。

優しく物静かで 本気で話す村内先生の言葉がいくつか印象に残りました。

『本気の言葉は本気で聞きなさい』

『ふざけながらでないと ほんとの自分の気持ちを出せない人、先生みたいに
  どもってしまう人、いろんな人がいるんだよ』

『人は弱いから強くなろうとする。でも強くなんて、ならなくていい。
  がんばるだけでいいんだ。今より少しでも、人の気持ちを想像するだけでいいんだ』

『子供たちに何か教えるなんてできない。出来るのはただ傍にいてやること。
 運がよければ 子供たちに何かの影響は残せるかも知れない』

 これは子育てに通じるかなと思いました。
by kasumi_em | 2009-01-09 14:35 | 映画・コンサート・美術鑑賞

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